サクラダリセット  ep12

恵:時間だ。君の声は聞こえたのかな。


(资料图片)

菫:そうね。貴方は…どちらであってほしい?貴方が選んだほうがきっと正解よ。

恵:これからどうするつもりなの?皆、君が死んだと思っている。

菫:私のことは気にしなくていいわよ。

恵:そんなわけにはいかない。君を生き返らせるのは僕だ。

菫:違うわ。私が貴方を利用して、勝手にまた生まれたの。貴方が責任を感じる必要なんてない。

恵:できれば君には、普通の女の子と同じように生活してほしい。きちんと両親のもとで生活して、また学校にも通ってほしい…

菫:ダメよ。管理局にはまだ私のことを知られたくないの。

恵:魔女のように捉えられてしまうから?

菫:管理局に見つからないまま、あたしを普通の女の子にすることが貴方にできる?

恵:相麻、家族と一緒にサクラダの外に移り住んだらどうだろう。サクラダの外に出れば、君の死は消え去るはずだよ。君自身の記憶からも消えてなくなるはずだ。

菫:そんなにうまく効くかしら。

恵:君には分かるはずだ。教えてほしい。君はサクラダの外に出れば、普通の女の子になれるのかな。

菫:秘密。

――03:15

索引さん:管理局は貴方の希望を許可しました。貴方は奉仕クラブ部員として片桐穂乃歌の能力について調査することが可能です。

恵:わがままを聞いてくださってありがとうございます。

索引さん:管理局としても片桐穂乃歌の能力については詳しい調査を求めていました。貴方の能力は間違い探しには最適です。

恵:間違い探し…ですか。

索引さん:夢の世界と現実の世界がどこまで同じなのか調査してください。

恵:分かりました。少し意外ですね。

索引さん:何がですか。

恵:貴方とこうして会えるんです。ただの伝言に貴方が現れるとは思いませんでした。

索引さん:個人的な疑問があります。貴方はどうして夢の世界に入ることを望むのですか? 恵:興味があるんですよ。夢の中とは言え、世界を作ってしまえる①ような能力者に。

索引さん:どうして?

恵:だって、神様みたいじゃないですか。僕は神様に憧れるんです。

索引さん:なるほど。話は以上です。最後に一つだけ忠告を。

恵:忠告?

索引さん:貴方は注目されている。もう二年前のような無茶②はしないように。

――05:00

恵:相麻菫をサクラダの外に連れ出したらどうなるか。全てがうまくいけば、相麻菫は能力に関する知識を失い、自身が死んだことさえ忘れて、ただの中学二年生になれるだろう。うまくいけなければ、どうなるのか分からない。だから、安全に結果を調べる方法が必要だ。正確シミュレーション③できる実験装置が。そして、見つけたのが能力によって作られた世界、現実そっくりに造られた夢の世界。

恵:春埼、リセットだ。

春埼:9月22日12時47分8秒です。

恵:どうやらリセットしたみたいだね。ありがとう。全部予定通りだったよ。明日の9月23日、僕たちは一緒に町をぶらぶらして、夕食を食べてから17時にリセットした。僕たちは明日、病院に行って夢の世界に入る。いただきます。

春埼:味はどうですか?

恵:とても美味しいよ。

春埼:それはよかったです。

恵:ところで、私たちはリセット前に一つの約束をした。何だか分かるかな?

春埼:学園祭のことですか?

恵;その通り。

春埼:でも忙しくなるなら、別に構わないです。

恵:大丈夫だよ。

春埼:分かりました。恵、私の恋人になってください。

――07:42

恵:おかしい。リセット前はこの時間に人が来たのをしない(这里不确定)。

野之尾:久しぶりだな、浅井恵。

恵:よくうちが分かりましたね、野之尾さん。

野之尾:聞いたんだよ。今日初めて会った女の子に。

恵:それで、どうしてうちに。

野之尾:会いたい人がいるんだ。

恵:珍しいですね。誰ですか?

野之尾:名前は知らない。私は野良猫屋敷のお爺さんと呼んでいた。

恵:その人はどこにいるんです?

野之尾:彼は夢の中にいるらしい。

恵:どうして僕が夢の中に入ることを知っているんですか?

野之尾:聞いたんだよ。その初めて会った名前も知らない女の子に。野良猫屋敷のお爺さんは夢の世界にいって君に頼めばそこまでつれて行ってもらえると。

恵:その女の子というのは中学二年生くらい?

野之尾:うん。

恵:ショートカットで目が大きくて痩せている?

野之尾:その通りだ。君の知人か?

恵:はい、友達です。

野之尾:神社に現れた。君に伝言は扱っている。

恵:伝言?

野之尾:「シナリオのナンバー407をよく読んで」と。

恵:シナリオのナンバー407。

野之尾:浅井、私はもう一度野良猫屋敷のお爺さんに会いたいんだ。私を夢の世界に連れて行ってくれないか?

――11:17

ミチル:貴方が恵?

恵:はい。

ミチル:今美空から貴方の話を聞いていたの。甘いものが好きだよね。

恵:はい、大抵は。貴方は?

ミチル:私はミチル。

恵:片桐穂乃歌さんですか?

ミチル:おかしいな人ね。私はミチルよ。片桐なんて名前じゃないわ。

恵:では、片桐さんがどこにいるのか知っていますか?

ミチル:片桐なんて聞いたこともないわ。

恵:そうですか。ここはどういた場所なんですか?

ミチル:普通よ。コンビニがあって、この病院があって、外の世界とほとんど同じ。

恵:では、違う部分もあるんですね。

ミチル:大きな違いは一つだけ。この世界では、望めばそれが叶うの。たとえば、現実では立ち上がることもできない私が、走り回ることだってできる。きっと、空だって飛べると思う。さあ、貴方たちの望みは何?大きなホールケーキを用意してあげましょうか。それともアイス?チョコ?クッキー?

恵:では、クッキーよ。

ミチル:分かったわ。チルチルに頼んであげる。

恵:チルチルというのは誰ですか?

ミチル:チルチルは私のヒーローなの。とても強くて頭がよくて神様みたいに何だってできる。そして、いつだって私を守ってくれる。私はチルチルの妹にしてもらうだから、ミチル。

恵:チルチルの妹だから、ミチル?

ミチル:うん、そうよ。

恵:では、チルチルの妹になる前の現実での名前は何ですか?

ミチル:私の名前はミチル。これが本当の名前。

恵:それはすみませんでした。

ミチル:いいのよ。ここに来たばかりの人が皆そうだから。現実を重要なことだって勘違いしてる④の。現実から逃れられることうを知らないから、妥協をして、納得して、現実を信じてるよ。

恵:スイートレーモンですね。

ミチル:何それ?

恵:イソップ童話⑤の酸っぱい葡萄の逆です。自分が持っているものは素晴らしいんだと思い込む心理です。

ミチル:皆本当は現実はつまらないって知ってるのに、甘いと信じ込んでるのね。ちょっと可哀想。

恵:できれば、チルチルという人に会いたいのですが。

ミチル:チルチルに自由に会えるのは私だけなの。クッキーのついでに頼んであげるけど、たぶん無理だと思う。貴方たちに何か言わなければいけないことがあったんだけど。

恵:何です?

ミチル;忘れちゃった。たぶん大したことじゃないのね。じゃね。

恵:そろそろ行こう。遅くなってごめんね。やっぱり僕は寝つきが悪い。

春埼:いえ。次は子守唄を歌いましょうか。

恵:それは魅力的な提案だね。

――15:35

チルチル:もう少し強い風がいいかな?

菫:いいえ、心地いいわ。ありがとう。

チルチル:ずいぶん久しぶりだね、菫ちゃん。また会えて嬉しいよ。

菫:久しぶり、チルチル。貴方はまだ神様のようなことをしているよね。

チルチル:どうしたの?機嫌が悪そうだね。

菫:ある男の子がある女の子と今夜一緒に食事をするの。

チルチル:君の好きな男の子が君ではない女の子と?

菫:それはわざわざ確認するようなことじゃないわ。それよりも、伝言忘れてるわよ。夜間は出歩かない⑥ようにって。

チルチル:君はそのことの愚痴を言うために、わざわざここまで来たのかな。

菫:違うわよ。ちょっと貴方の未来を覗きに来ただけ。

チルチル:俺の未来も見えるんだっけ?

菫:え、今も見てるわ。私の能力は相手と会話をしている間に働くんもの。

チルチル:俺たちの未来はどう?

菫:相変わらずよ。ミチルはまだミチルのままなのね。

チルチル:あの子は変わらないよ。いつまでも。

菫:貴方がこれだけ頑張っているのに?

チルチル:俺が何をしようと、全部意味なんてないんじゃないかと思うことがある。

菫:そんなことはないわ。貴方の努力は報われる⑦。

チルチル:菫ちゃん、君はミチルを助けてくれるつもりなんだね。

菫:私は何もしないわ。全て恵が決めることよ。

チルチル:でも、彼の行動もシナリオによって規定されている。

菫:え、そうね。

チルチル:二年前君は死んでしまうべきじゃなかったんだ。生きているのが嫌なら、この世界に逃げ込めばよかった。何もかも君の思い通りにしてあげることだってできた。

菫:私の場合、それでは意味がないの。

チルチル:君が目指しているものは何だ?

菫:秘密。

――18:55

恵:宇川さんは、この世界をどう思うかな。

春埼:私には彼女が何を正しいと感じるのかよく分かりません。

恵:チルチル?

チルチル:初めまして。俺はチルチル。

恵:初めまして。浅井恵です。

チルチル:一つ忠告があるんだ。この町では夜間に出歩くことが禁止されているんだよ。

恵:今すぐ家に帰れば大丈夫ですか?

チルチル:微妙なところだな。もしかしたら間に合わないかもしれない。

恵:急いで帰ります。

チルチル:連絡が遅れたのは悪かった。今回は俺が送ってあげよう。到着。それからこれはプレゼントだ。じゃね。決して外には出ないように。

恵:待ってください。二つ聞きたいことがあります。

チルチル:何かな?

恵:どうしてこの町は白い壁に囲われ⑧ているんですか?

チルチル:そういうものなんだよ。言ってみれば、ここは青い鳥のために隔離された鳥籠⑨なんだよ。二つ目は?

恵:チルチル、貴方が片桐穂乃歌さんですか?

チルチル:違うわよ。片桐穂乃歌はミチルだ。でも、あの子はもうそんなことを覚えていない。

恵:貴方を作ったのはミチルですね。

チルチル:質問は二つだろう。じゃね。

①しまえる:しまうの可能形

②無茶:ここは名詞だ

③シミュレーション:simulation,模擬

④勘違いする:間違って思い込む;思い違い

⑤イソップ童話:伊索寓言

⑥出歩く「であるく」:外出する

⑦報う「むくう」:常用被动形,得到回报

⑧囲う「かこう」:他動,围起来、贮藏

⑨鳥籠「とりかご」

依然是精彩的一话,但尤其心疼相麻。

无论是沼泽人思维实验对自我的确认,还是帮助惠与春埼,引导“剧本”的走向,相麻所做的都很让人难过。

当惠想让相麻走出咲良田时,即便他认为这可能是“正确”的,我也替相麻感到伤感。毕竟要忘记的是那些记忆。

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